舌側矯正(ぜっそくきょうせい)はワイヤー矯正のひとつで、矯正中の見た目が気にならないことが魅力の矯正方法です。
「矯正中でも見た目を気にしたくない！」と考えている方は多いのではないでしょうか。
今回は、舌側矯正(裏側矯正)と表側矯正との違い、メリット・デメリットなどを解説します。
舌側矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
舌側矯正とは？
舌側矯正(ぜっそくきょうせい)とは、歯の裏側に装置を取り付けて歯並びを改善する矯正方法のことです。裏側矯正、リンガル矯正と呼ばれることもあります。
歯の表側に装置を取り付けるワイヤー矯正のひとつで、矯正中の見た目が気にならないのが大きな特徴です。
そのほか、舌側矯正の特徴は次のような点があげられます。
- 歯を奥に引っ込める治療が得意
- 舌の悪癖改善が期待できる
- 歯のエナメル質を傷つけにくい
同じワイヤー矯正でも、表側・裏側の違いで特徴や期待される効果が異なります。自分の症例はどの方法がいいのか、歯科医師と相談しながらぴったりの方法を見つけてくださいね。
舌側矯正と表側矯正との違い
舌側矯正と表側矯正の違いは、単に歯の表側・裏側のどちらに装置が付いているかだけではありません。
歯の裏側は歯の表側に比べて、隣り合う歯の距離が短くなっています。そのため、表側矯正に比べワイヤーの長さが短く、より強い力がかかりやすくなります。
また、ワイヤー矯正は装置をつけた側に歯を動かしやすい特性をもつため、舌側矯正は内側に引っ張る力が強くなります。
そのため、舌側矯正は出っ歯や受け口などの口元を引っ込める治療に向いています。
舌側矯正のメリット・デメリット
舌側矯正では表側矯正にないメリットを得られますが、いくつかのデメリットも存在します。メリット・デメリットの両方をよく把握したうえで、治療を検討してみましょう。
舌側矯正の3つのメリット
舌側矯正のメリットには、次のようなものがあげられます。
- 装置が周りの人から見えない
- 装置を管理する手間がない
- 表側矯正より虫歯リスクが低い
装置のすべてを歯の裏側に取り付ける舌側矯正は、周りの人から装置が見えないことが大きなメリットです。
装置は固定式のため歯に対して継続的に矯正力がかかりやすく、自分で管理したり調整したりする手間もありません。
また、表側矯正よりもだ液による自浄作用を受けやすいため、虫歯や歯周病のリスクが低いこともメリットといえるでしょう。
舌側矯正の3つのデメリット
舌側矯正のデメリットには、次のようなものがあげられます。
- 費用がやや高額
- 装置が舌にあたると痛い
- 発音に影響がでることも
歯の裏側はデコボコした形をしているうえに、一人ひとり形や大きさが異なるため、オーダーメイドの装置を作成する必要があります。
自分だけの装置を作成することや、調整のときに表側矯正よりも装置が確認しづらいことなどの理由から、費用を高額に設定している歯科医院がほとんどです。
また、慣れるまでは舌に装置があたって痛みを感じたり、発音しづらかったりすることも、デメリットにあげられるでしょう。
舌側矯正の費用と治療期間の目安
舌側矯正には、上下ともに裏側へ装置を取り付けるフルリンガル矯正と、下顎だけ裏側へ装置を取り付けるハーフリンガル矯正があります。
それぞれの費用・治療期間の目安は、次のとおりです。
| 費用 | 治療期間 | |
| フルリンガル矯正(上下とも舌側) | 80～150万円 | 2～3年ほど |
| ハーフリンガル矯正(上下どちらか舌側) | 60～150万円 | 2～3年ほど |
どちらも同じワイヤー矯正のため、矯正方法による治療期間の差はほとんどありません。
フルリンガル矯正の費用が負担に感じる方は、下顎を舌側矯正にし、上顎は表側矯正にするハーフリンガル矯正も検討してみてくださいね。
舌側矯正で後悔しないためのポイント
舌側矯正で後悔しないためにも、治療を受ける前に次のポイントを意識してみましょう。
- 舌側矯正歯科学会の認定医に相談する
- デメリットやリスクをよく把握しておく
- ほかの矯正方法とじっくり比較してから決める
舌側矯正はほかの矯正方法よりもやや高額なため、治療効果や仕上がりへ期待してしまうのも無理はありません。
しかし、裏側矯正がほかの矯正方法と比べて、治療の効果に大きな差がでるわけではありません。
向いている症例・向いていない症例があるため、メリット・デメリットをよく理解し、自分に合った選択をしましょう。
舌側矯正のお悩みはお気軽にご相談ください
舌側矯正は出っ歯や受け口の改善に向いている矯正方法で、表側矯正にはなメリットもあります。
なお、東京表参道矯正歯科では、マウスピース矯正のOh my teethを取り扱っています。目立ちづらい矯正方法を探しているという方は、マウスピース矯正も検討してみましょう。
矯正前の適性診断も無料で行っているので、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
