歯の色は気になっている。でも、予約したあとに何が起きるのかが読めなくて、そのままになっている。そんな状態で止まっている方は少なくありません。
歯医者で受けるホワイトニングは、行けばその日のうちに白くなるという形とは限りません。色を明るくする処置に入る前に、確認しておくことがいくつかあるからです。ここでは、通うことになる回数の見込みと、予約する前に決めておくこと、そして当日どう進むのかを順に見ていきます。
歯医者で受けるホワイトニングの位置づけ
ホワイトニングは、歯を削らずに薬剤で歯そのものの色を明るくする処置です。表面の汚れを落とすクリーニングとは目的が違い、歯の内側にある色素にはたらきかけます。
ここで押さえておきたいのが、扱える薬剤に決まりがあるという点です。色素を分解する作用のある過酸化水素や過酸化尿素は、歯科医師の管理のもとでしか扱えません。医療機関以外の施設で受けられるものは、表面の着色汚れを落とす範囲にとどまります。歯そのものの色を明るくしたい場合に歯科医院が選択肢になるのは、この違いによるものです。
もうひとつ、受診のハードルとしてよく挙がるのが「治療でもないのに行っていいのか」という点です。歯の色に関する相談で受診することに問題はありません。色の悩みは歯科医院で扱う相談のひとつであり、痛みや不具合がなくても受け付けています。色の相談で受診した場合も、口の中の状態を確認したうえで方法の説明を受けるという流れになります。
予約した当日にすぐ白くなるとは限らない
予約を入れたその日に白くなると考えていると、想定と違う展開になることがあります。理由は3つあります。
1つ目は、むし歯や歯周病がないかを確認する必要があるためです。 未治療のむし歯があると、薬剤が歯の内部に入り込んで強い痛みが出ることがあります。歯ぐきに炎症がある場合も同様に、刺激を感じやすくなります。安全に進めるため、口の中の状態を確認する工程が先に入ります。
2つ目は、歯石や表面の着色が残っていると薬剤が均一に作用しないためです。 汚れが付いたままの歯に薬剤を乗せても、届き方にムラが出ます。仕上がりを整えるため、クリーニングを済ませてから施術に進む流れが一般的です。汚れの量によっては、クリーニングだけで1回分の来院になることもあります。
3つ目は、自宅で行う方法を選んだ場合、道具の準備に時間がかかるためです。 自宅用のマウスピースは歯型を採ってから作るため、受け取れるまでに数日から1週間程度かかります。この方法を選ぶと、初回の来院ではまだ薬剤を使い始められません。
なお、初回の来院で施術まで進めるかどうかは、医院ごとに方針が違います。同じ日に済ませたい事情がある場合は、予約を入れるときに確認しておくと予定を立てやすくなります。
何回通うことになるのか
予定を組むときに知っておきたいのが、通う回数です。選ぶ方法によって形が変わるので、順に整理します。
医院で施術を受ける場合
初回は、検査・クリーニング・施術・説明までを含めて90分程度を見ておくと余裕があります。施術そのものは45分から60分程度で、薬剤を塗って光を当てる工程を2〜3セット繰り返す進め方が一般的です。
そして、1回で目標の白さに届くとは限りません。歯の色や目標によっては複数回にわたることがあり、間隔をあけて進めるため、数週間から1ヶ月半程度の期間を見込んでおく形になります。予定を確保するときは、1回で終わる前提ではなく、数回分の枠を想定しておくと無理がありません。
進め方の詳細はオフィスホワイトニングとは?で整理しています。
自宅で行う方法を選ぶ場合
来院そのものは少なくなりますが、始まるまでに段階があります。まず歯型を採る来院があり、数日から1週間後にマウスピースと薬剤を受け取ります。その後は自宅で1日2時間程度の装着を続け、経過を確認するために来院する形です。
装着を始めてから変化を感じるまでは2週間程度が目安で、目標によってはさらに続けます。通院の回数を抑えたい場合に選ばれることが多く、診察をオンラインで受けられる形であれば、来院そのものをさらに減らせる場合もあります。
こちらの詳細はホームホワイトニングとは?にまとめています。
両方を組み合わせる場合
医院での施術と自宅でのケアを併用する形では、初回に型取りと施術をまとめて行い、その後は自宅で続けながら経過を確認するために来院します。医院での施術だけの場合より来院回数を抑えつつ、変化を早めに出したいときの選択肢です。
いずれの方法でも、「何回で終わるか」は口の中の状態と目標によって変わります。診察のときに目標の白さを共有しておくと、必要な回数の目安を出してもらえます。
予約する前に決めておくとよいこと
カウンセリングをスムーズに進めるために、自分で決められることと、医院でしか分からないことを分けておきます。
自分で決められることは3つあります。ひとつは期限で、いつまでに白くしたいかが決まっていると、選べる方法が絞られます。ふたつめは通える頻度で、平日に通えるのか、週末しか動けないのかで進め方が変わります。みっつめは予算の形です。一度にまとまった額を払うほうが管理しやすいのか、月ごとに分けたいのかを決めておくと、提案を受けたときに判断できます。
医院でしか分からないこともあります。目標の白さにどこまで近づけるか、薬剤に反応しにくい歯質かどうかは、口の中を診てもらわないと確定しません。前歯に詰め物や被せ物が入っている場合の扱いも同様です。薬剤で色が変わるのは天然の歯だけなので、人工物は明るくならず、周囲との差をどうするかを決める必要があります。この部分は事前に決めようとしても答えが出ないので、相談する項目として持っていきます。
予約を入れるときに確認しておくとよいのは、初回で施術まで進めるかどうか、費用の総額に何が含まれるか、そして目標に届くまでの回数の目安です。費用の目安は方法によって変わります。医院で行う施術は1回2万〜5万円程度です。自宅で行う方法はマウスピースの作製と初回分の薬剤を合わせて2万〜5万円程度、併用する形では5万〜10万円程度が一般的とされています。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
金額の内訳や総額のそろえ方はホワイトニングの値段はいくら?で詳しく扱っています。
自分の歯だと何回くらいかかるのか、目標にどこまで近づけるのかは、診察で確認できます。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
当日の流れ
初めて受診する日は、おおよそ次のように進みます。
受付で問診票を記入したあと、カウンセリングに入ります。ここで希望する白さや気になっている部分を伝えます。シェードガイドという色見本を使って現在の歯の色を確認し、どこを目指すかを共有する医院が多くあります。
続いて口の中を検査します。むし歯や歯周病がないか、詰め物や被せ物がどこに入っているかを確認する工程です。歯の状態によっては、この時点で方針が変わることもあります。
問題がなければクリーニングに進み、歯石や表面の着色を落とします。ここまでで口の中が整った状態になります。
そのあとが施術です。医院で行う場合は、歯ぐきを保護してから薬剤を塗り、光を当てる工程を数セット繰り返します。自宅で行う方法を選んだ場合は、この日に歯型を採り、使い方の説明を受けて後日受け取る形になります。
最後に、施術後の過ごし方について説明を受けます。医院での施術のあとは色の濃い飲食物を控える時間帯があり、いつから通常の食事に戻れるかを確認しておきます。
むし歯や歯周病が見つかった場合
検査でむし歯や歯周病が見つかることがあります。この場合は、治療を済ませてから始めるという順番になります。
先に治療をする理由は、安全性と仕上がりの両方にあります。むし歯があるところに薬剤が触れると、内部に染み込んで強い痛みが出ることがあります。歯ぐきに炎症がある場合も、刺激を感じやすい状態です。また、詰め物をやり直す予定があるなら、色を明るくしてから合わせるほうが自然な仕上がりになるため、順番そのものが結果に影響します。
大切なのは、受けられなくなるわけではないという点です。治療が終われば始められるので、「治療してからホワイトニング」という順番に変わるだけと考えてください。治療にどれくらいかかるかは状態によるので、その場で見通しを聞いておくと、あらためて予定を立て直せます。
始めたあとに気をつけること
進めていくなかで出てくる相談も、いくつか挙げておきます。
しみる感覚が出た場合は、我慢せずに伝えてください。薬剤の濃度や作用させる時間を調整したり、知覚過敏を抑える薬剤を併用したりといった対応があります。自宅で行っている場合も、装着時間を短くするなどの調整ができるので、独断で使い方を変える前に相談するほうが安全です。
もうひとつ、白さは時間の経過とともに戻る傾向があります。飲食物による着色や加齢による変化があるためで、白さを保ちたい場合は維持のための計画も含めて考えておきます。どのくらいの間隔で行うかは、生活習慣や目標によって変わるので、そこも相談の対象です。
自分の場合に何回通うことになるのか、どこまで近づけるのかは、口の中を診てもらうとはっきりします。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
歯医者のホワイトニングに関するよくある質問
白くしたいという相談だけで受診してもいいですか
問題ありません。歯の色に関する相談は歯科医院で扱う内容のひとつです。カウンセリングだけ受けて、方法や費用を確認したうえで持ち帰って考えることもできます。その場で決めなければならないわけではないので、まず話を聞くという受診の仕方で構いません。
費用は当日いくら必要になりますか
選ぶ方法と、その日にどこまで進むかによって変わります。カウンセリングとクリーニングだけの日と、施術まで進む日とでは金額が違いますし、支払い方法の選択肢も医院ごとに異なります。予約時に確認しておくと当日あわてずに済みます。費用の考え方はホワイトニングの値段はいくら?で整理しています。
矯正の治療中でも受けられますか
装置の種類と治療の段階によって、受けられる範囲が変わります。取り外しできる装置を使っている場合と、歯の表面に装置が付いている場合とでは扱いが違うためです。考え方は矯正中にホワイトニングはできる?で解説しています。担当の歯科医師に確認してください。
妊娠中でも受けられますか
妊娠中・授乳中の方は対象外です。薬剤の安全性が確認されていないことによるもので、時期をあらためて検討します。歯の色が気になる場合は、クリーニングで表面の着色を落とすという方法について相談してみてください。
まとめ
歯医者で受けるホワイトニングは、予約した当日にすぐ白くなるとは限りません。むし歯や歯周病の確認、クリーニング、自宅用の道具の準備といった工程が先に入るためです。
通う回数は方法によって変わります。医院で施術を受ける場合は初回に90分程度を見込み、目標によっては数週間から1ヶ月半にわたって複数回。自宅で行う方法なら来院は抑えられますが、始まるまでに数日から1週間かかります。
予約する前に、期限・通える頻度・予算の形を決めておくと、カウンセリングで話が早く進みます。目標にどこまで近づけるかは診察でしか分からないので、そこは相談する項目として持っていってください。
東京表参道矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

