医院の選び方として挙げられる基準は、だいたい似ています。検査と説明があるか、費用が明確か、あとの対応があるか。どれももっともな内容です。それでも、どこに行くかは決まらないままになりがちです。
決まらない理由は、基準の中身ではなくその形のほうにあります。ここを分け直すと、いま決められる部分が取り出せます。
なお、医院で受けるか自宅で行うかという方法の選び方は別の話です。そちらはホワイトニングのおすすめはどれ?にまとめています。ここで扱うのは、医院とプランのほうです。
よく挙がる基準が、絞り込みに使えない理由
医院選びの基準として挙がるのは、だいたい次のような項目です。
- 施術前に検査と説明があるか
- 費用の内訳が明確か
- 使用する薬剤について説明があるか
- リスクや注意点の説明が丁寧か
- しみたときなど、あとの対応があるか
- むし歯や歯周病の治療も同じ院内でできるか
内容としては、どれも確認しておきたいことです。ただし、「丁寧か」「明確か」という形をした項目は、行ってみるまで判定できません。行く前の絞り込みには使えない、ということです。
つまり、基準として間違っているのではありません。使えるタイミングが違うだけです。
| タイミング | そこで確認できること | |
|---|---|---|
| ① | 行く前(サイト・電話) | 事実として書かれていること。提供している方法、料金の提示単位、扱っている診療の範囲 |
| ② | カウンセリングで | 口の中を見ないと決まらないこと。目標にどこまで届くか、何回かかるか |
| ③ | 契約・開始前 | 数字と条件。総額に何が含まれるか、追加費用が出る条件、中断したときの扱い |
①は絞り込みに使えます。②は聞く項目として持っていくものです。③は、始める前に条件として確認しておくものです。順に見ていきます。
方法を先に固めると、選べる医院が減る
その前に、順番の話をひとつ。
提供している方法は、医院によって違います。医院で受ける方法だけを扱っているところ、自宅で行う方法だけのところ、両方あるところに分かれます。
そのため、受ける形を先に決めてから探すと、決めた方法を扱っていない医院が、そこで選択肢から落ちます。方法と医院を別々に決めているつもりでも、実際には片方がもう片方を絞っています。
反対に、方法が決まっていない状態から相談を始めることもできます。むしろ、口の中の状態を見てもらってから決めるほうが、条件に合う形を選べます。なお、期限や通える頻度といった自分側の条件については、歯医者のホワイトニングは何回通う?が決め方を扱っています。
ここから先は、医院側の情報をどう確認するかに絞ります。
① 行く前に確認できること
サイトや電話で、事実として確認できる項目です。
まず提供している方法。前の節のとおり、ここが合わないと以降の検討が進みません。自宅で行う形を考えているなら、それを扱っているかどうかが最初の条件になります。
次に料金の提示単位です。1回あたりの金額で示しているのか、一式の金額なのか、一定期間ごとの金額なのか。これはプランの組み立て方の違いなので、単位が違うものを横に並べても、比べたことになりません。ここでは金額の大小より、どの単位で示されているかを見ておきます。
むし歯や歯周病の治療も同じ院内でできるかも、事実として書かれています。検査でむし歯が見つかると治療が先になるため、別の医院に移ることになると、そのぶん時間がかかります。虫歯があるとホワイトニングはできない?に順番の考え方があります。
対象年齢のような条件の設定も、医院によって違います。歯の成熟度によって適応が変わるため、年齢だけで一律に線が引かれるものではないからです。この扱いは高校生はホワイトニングを受けられる?で詳しく整理しています。
最後に、通える場所か、予約はどう取るか。医院で受ける形なら、目標に届くまで何度か足を運ぶことになります。
ここまでで候補は絞れます。それでも決めきれない場合、残っているのは行かないと決まらない項目です。次に進みます。
② カウンセリングで確認すること
ここは、③で総額を確認するときに使う数字をそろえる段階です。目標にどこまで届くか、何回かかるかが決まらないと、③の金額を自分の場合に置き換えられません。
土台になるのは、目標にどこまで届く見込みかです。到達できる明るさは人によって違うので、ここが決まらないと以降の話が組み立てられません。シェードガイドという色見本で、いまの色と目標の色を同じ目盛りに乗せておくと、話が具体的になります。目標をどこに置くかという観点そのものはホワイトニングの後悔で扱っています。そして目標が決まれば、何回・何ヶ月かかるかの見込みが出ます。
このほかに、事前には分からない条件が2つあります。ひとつは前歯の詰め物や被せ物の扱いです。人工物は薬剤では色が変わらないため、どこまでを施術の範囲にするかを決めることになります。ホワイトニングのデメリットに人工物との関係があります。
もうひとつはしみやすさで、冷たいものがしみる自覚があれば伝えます。濃度や作用させる時間の調整という対応があるため、伝えるかどうかで進め方が変わります。仕組みと対処はホワイトニングの知覚過敏にまとめています。
使う薬剤についても、疑問があればこの場で聞いておきます。
最後に、位置づけをひとつ。カウンセリングは決める場ではなく、確認する場です。聞いた内容を数字で控えておくと、次の段階で使えます。
③ 契約・開始前に確認すること
ここは見落とされやすい段階です。数字と条件で確認できるため、主観の入る余地がありません。
出発点は、総額に何が含まれるかです。検査やクリーニング、薬剤の初回分がどこまで入っているかを確認します。自宅で行う形なら、マウスピースの作製費も対象です。同じ医院でも、プランによって含まれる範囲が違うことがあります。
そしてその裏返しとして、含まれていないものはどういうときに発生するかを聞きます。薬剤の追加購入、想定より回数が増えた場合、マウスピースの作り直し。「追加費用はかかりますか」と聞くより「どういうときにかかりますか」と聞くほうが、条件として控えられる形の答えになります。
次に、思ったとおりに進まなかった場合をセットで確認します。目標に届かなかったときに続けるのか、そこで終わりにするのか。途中でやめる場合、残っている分や作った道具がどうなるのか。どちらも条件として決まっている項目なので、始める前のほうが聞きやすい内容です。期待とのズレがどこで生まれるかはホワイトニングの後悔で扱っています。
あわせて、しみたときの対応に費用がかかるかも確認しておきます。対応があるかどうかと、それが費用の対象になるかどうかは別の項目です。
そして、そのあとの維持です。白さは時間の経過とともに戻っていくため、目標に届いて終わりではありません。そのあとの間隔と費用まで含めて見ておくと、全体の負担が読めます。ホワイトニングの頻度に、間隔の決まり方があります。
これらはいずれも、医院によって設定が違います。どれが正しいという話ではなく、自分が引き受けられる条件かどうかで見る項目です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)で、費用や含まれる範囲は医院ごとに異なります。
聞く項目がそろっていれば、その場で確認が済みます。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
費用の見方 ― ①②③をつないで総額の形にする
費用は、①の提示単位に②の回数と③の内訳を重ねると形になります。
一般的な費用の目安は、医院で行う方法が1回2万円から5万円程度、自宅で行う方法が2万円から5万円程度です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
この金額は、目標に届くまでの負担とは別のものです。①で単位を、②で回数を、③で含まれる範囲を控えておくと、この3つがそろった時点で、自分の総額の形が見えてきます。逆にどれかが欠けていると、金額だけを見ても自分の場合に置き換えられません。そろえ方の手順はホワイトニングの値段はいくら?にあります。抑えられる部分と抑えられない部分の仕分けはホワイトニングを安く受けたいで扱っています。
決めきれないまま相談に進んでよい
ここまで見てきても、候補が1つに絞りきれないことがあります。そのときに見るのは、何が残っているかです。
残っているのが②の項目なら、そのまま相談に進んで構いません。目標にどこまで届くか、何回かかるかは、口の中を見てもらうまで確定しないからです。②が埋まっていないことは、決められない理由にはなりません。
③の項目も、順番としては②のあとです。回数の見込みが立っていないと、総額の話が具体的にならないためです。先に決めようとすると、かえって前提のない数字を突き合わせることになります。
②と③で残っている項目は、相談の場で埋まります。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
医院とプランの選び方に関するよくある質問
カウンセリングで聞いた内容は、どう控えておくといいですか
金額は、単位とセットで書き留めておきます。同じ数字でも「1回あたり」なのか「一式」なのかで、意味がまったく変わるためです。①で見たとおり、提示の単位は医院ごとに違います。金額だけを控えると、あとで条件を突き合わせる段になって、どの単位だったか分からなくなります。
提示された回数より多くかかることはありますか
到達できる明るさには個人差があるため、想定と実際がずれることはあります。だからこそ、③で「回数が増えた場合はどうなるか」を先に聞いておく形になります。回数そのものより、増えたときの扱いが決まっているかを確認しておくほうが、あとで困りません。
料金表を見ても総額が分かりません
提示の単位が違うためです。1回あたりの金額、一式の金額、一定期間ごとの金額では、そのままでは比べられません。加えて、目標に届くまでに何回必要かが決まっていないと、そもそも総額が計算できません。②で回数の目安を聞いてからになります。換算の手順はホワイトニングの値段はいくら?にあります。
途中でやめたくなったらどうなりますか
扱いは医院によって違います。残っている分の費用、作ったマウスピースの扱いなど、条件として決まっているものなので、始める前に確認しておく項目にあたります。開始後より、契約の前のほうが聞きやすい内容です。
まとめ
医院選びの基準として挙がる項目の多くは、「丁寧か」「明確か」という形をしています。内容として間違ってはいませんが、行ってみるまで判定できないため、行く前の絞り込みには使えません。
確認できるタイミングで分けると、扱いが変わります。①行く前に確認できるのは、提供している方法、料金の提示単位、扱っている診療の範囲といった事実です。ここで候補は絞れます。②カウンセリングで確認するのは、目標にどこまで届くか、何回かかるかという、口の中を見ないと決まらないことです。③契約・開始前に確認するのは、総額に含まれる範囲、追加費用が発生する条件、中断したときの扱いという、数字と条件の部分です。
そして、方法を先に固めると選べる医院が減るため、決まっていない状態から相談を始めても構いません。決めきれない項目が残っている場合も、残っているのが②なら相談で、③なら相談のあとで埋まります。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

