歯科医院で説明を受けたとき、あるいは自宅用の薬剤を探しているときに、この名前を目にすることがあります。ところが確かめようとすると、同じ名前でいくつもの製品が出てきます。しかも成分が違う。自分の話がどれなのかが決まりません。
理由は単純で、オパールエッセンスは1つの製品名ではなく、製品群の名前だからです。自宅で使うものと医院で使うもの、さらに自宅用のなかでも成分の違うものがあります。
日本の公式サイトに掲載されている区分と、そこに書かれている成分・使用時間を、目的別に引ける形で並べていきます。
オパールエッセンスとは ― 製品群の名前
オパールエッセンスは、米国に本社を置く歯科材料メーカー Ultradent Products, Inc. のホワイトニング製品の名称です。日本語の公式サイトがあり、そこに日本向けのラインナップが掲載されています。
そこに載っているホワイトニング製品は、次の構成になっています。
- 自宅で使うもの … 2種類
- 医院で使うもの … 1種類
- 両方を組み合わせるキット … 1種類
このほかに、施術に使う保護材やトレーの作成材料、知覚過敏抑制材などが関連製品として掲載されています。
つまり、「オパールエッセンスを使う」という言い方だけでは、どれを指しているかが決まりません。まずはここを特定するところから始めます。
目的から引くと、どれを指しているかが決まる
自分の話がどれなのかは、目的の側から引くと早く決まります。
| 目的 | 該当する製品 | 成分・濃度 |
|---|---|---|
| 自宅で、マウスピースを作って続けたい | オパールエッセンス10% | 過酸化尿素10% |
| 自宅で、トレーを作らずに始めたい | オパールエッセンスGo | 過酸化水素6% |
| 医院で受けたい | オパールエッセンスBOOST | 過酸化水素35%(混合前の濃度) |
| 両方を組み合わせたい | デュアルホワイトニングキット | 公式ページに濃度の記載なし |
ここで目を引くのは、自宅で使うものにも成分の違いがあるという点です。
自宅用の薬剤としては過酸化尿素が代表的で、口の中で分解して過酸化水素に変わります。一方、オパールエッセンスGoは過酸化水素そのものを6%の濃度で使う製品として掲載されています。トレーがあらかじめ用意されているタイプで、公式ページには「単回使用」との記載があります。
デュアルホワイトニングキットは、医院での施術と自宅での使用を組み合わせる形のものです。公式ページに濃度の記載はありません。組み合わせる場合、医院で明るくしてから自宅で保つ、という進め方になります。この考え方はデュアルホワイトニングとはで扱いました。
医院で行う方法の進み方そのものはオフィスホワイトニングとはにまとめています。
自宅用の2つは、はたらく物質でそろえると比べられる
表に並べると、自宅用の2つは成分も濃度も違って見えます。過酸化尿素10%と過酸化水素6%。この2つの関係が分かりにくいところです。
ここで手がかりになるのが、過酸化尿素は口の中で分解して過酸化水素に変わるという性質です。そして、生じる過酸化水素の量は、もとの過酸化尿素の濃度のおよそ3分の1にあたります。この仕組みはホワイトニングの仕組みにまとめました。
この換算で並べてみます。
| 製品 | 表示されている成分・濃度 | はたらく物質でそろえると |
|---|---|---|
| オパールエッセンス10% | 過酸化尿素10% | 過酸化水素として3〜4%程度 |
| オパールエッセンスGo | 過酸化水素6% | そのまま6% |
そろえて見ると、Goのほうが濃度としては高い側にあることが分かります。
そして、それに対応して時間の設計も違います。Goは公式ページに「1日90分」と記載されています。一般に、10%程度の過酸化尿素を使う方法では1日2時間程度が目安とされており、そちらのほうが長い時間をかける設計です。自宅で行う方法の時間の流れはホームホワイトニングとはにまとめています。
ここで押さえておきたいのは、濃度が高いほうがよい、という関係ではないという点です。濃度と使用時間は組み合わせで設計されているもので、どちらか片方だけを見ても比べられません。どちらが向くかは、歯の状態や生活のなかで確保できる時間によって変わります。
使用時間は、公式に記載がある製品とない製品がある
次に気になるのが、1日どれくらい使うのかという点でしょう。ここは製品によって状況が違います。
| 製品 | 公式ページの時間の記載 |
|---|---|
| オパールエッセンス10% | 記載なし |
| オパールエッセンスGo | 1日90分/連続10日間使用可能 |
| オパールエッセンスBOOST | 1日15〜20分の施術を最大3セットまで |
オパールエッセンス10%については、公式の製品ページに使用時間の記載がありません。そのため、ここで時間を示すことはできません。処方を受ける歯科医院で確認する項目になります。
一般に、自宅で使う薬剤は濃度と装着時間が組み合わせで設計されています。同じ製品でも、状態によって指示が変わることがあります。この考え方はホームホワイトニングのジェルとはにまとめました。
医院での施術が複数のセットに分かれる点は、BOOSTの公式ページにも記載があります。なぜ1回で長く当てずに分けて重ねるのかはオフィスホワイトニングの時間で扱いました。
日本と海外でラインナップが違う
もうひとつ、調べていると混乱しやすい点があります。日本の公式サイトと、米国の公式サイトで、掲載されている製品の範囲が違います。
米国のサイトには、自宅用として10%・15%・20%・35%・45%といった濃度の展開があります。硝酸カリウムとフッ化物を含むシリーズも掲載されています。
一方、日本の公式サイトに掲載されている自宅用は2種類です。
これは、どちらが優れているという話ではありません。掲載されている範囲が違うという事実です。海外の情報を見て「濃度をいくつも選べる」と考えても、日本で扱われるものとは範囲が異なります。
自分が使うものがどの濃度なのかは、処方を受ける段階で確認するのが確実です。
公式に「歯科医師の診査後に使用」と明記されている
公式ページには、使用の前提について次のように書かれています。
- オパールエッセンス10%:「医療機器として承認されたホームホワイトニング材(歯科医師により診査後に家庭内で使用します)」
- オパールエッセンスGo:「口腔診断後、すぐに処方できる」
つまり、どちらも診査や診断を経て処方されることを前提とした製品として案内されています。自宅で使うものであっても、そこは変わりません。
なお、承認に関する記載は製品によって違います。オパールエッセンス10%の公式ページには、医療機器承認番号(21800BZG10006000)の記載があります。一方、GoとBOOSTの公式ページには承認番号の記載がありません。
診査が前提とされるのには、確認しておく項目があるためです。未処置のむし歯や歯周病がある場合、そちらが先になります。この順番については虫歯があるとホワイトニングはできない?にまとめました。
関連製品として掲載されているもの
ホワイトニングの薬剤以外にも、施術に関わる製品が同じシリーズとして掲載されています。
- 歯肉と隣接歯の保護材
- 知覚過敏抑制材
- ホワイトニング用の歯みがき
- トレーの作成に使う材料
- 色の段階を確認するシェードガイド
- トレーを保管するケース
薬剤だけでなく、施術に必要なものが一式そろっている構成になっています。
このなかで、しみる感覚に関わるのが知覚過敏抑制材です。ホワイトニングでしみる感覚が出る仕組みと、段階ごとの対処についてはホワイトニングの知覚過敏にまとめています。
費用の考え方
この製品を使う場合の費用は、医院ごとに設定が異なります。公式サイトにも一般向けの価格の記載はないため、ここで金額を示すことはできません。
参考として、ホワイトニング全体の一般的な費用の目安を挙げておきます。医院で行う方法が1回2万円から5万円程度、自宅で行う方法が2万円から5万円程度、両方を組み合わせる形が5万円から10万円程度です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
自宅で行う方法の場合、費用はマウスピースの作製という初期費用と、薬剤という消耗品に分かれます。この構造はホームホワイトニングの値段に、費用の全体像はホワイトニングの値段にまとめました。
自分の場合にどの方法でいくらになりそうかは、状態と目標を見てもらうと具体的になります。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
医院に確認するとよいこと
製品名が分かったところで、次に確認する項目を挙げておきます。
- その医院で扱っているかどうか。 取り扱いは医院によって違います
- 説明されているのがどの製品か。 自宅用か医院用か、成分と濃度
- 自分の場合の使用時間と期間。 とくに公式に記載のない項目はここで確認します
- 費用に何が含まれるか。 自宅用ならマウスピースの作製と薬剤の分け方
- しみる感覚が出た場合の連絡先と、連絡する目安
ひとつ付け加えると、製品名で医院を選ぶより、自分の状態に合うかどうかを見てもらうほうが先になります。同じ製品でも、状態によって指示や見込みが変わるためです。
方法の選び方についてはホワイトニングのおすすめにまとめました。
いまの状態と、どこまで明るくしたいかを伝えると、方法の候補が絞れます。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
オパールエッセンスに関するよくある質問
自宅用と医院用で成分が違うのはなぜですか
作用させる時間の設計が違うためです。医院で使うものは短い時間で作用させるため濃度が高く、自宅で使うものは長い時間をかけて作用させる設計になっています。公式ページの記載でも、BOOSTは1日15〜20分の施術を最大3セットまで、Goは1日90分という違いがあります。
何日くらいで変化を感じますか
製品によって記載が異なります。Goについては公式ページに「連続10日間使用可能」との記載があります。オパールエッセンス10%については、公式ページに期間の記載がありません。自宅で行う方法一般では、変化を感じるまで2週間程度、目標に届くまで数週間から数ヶ月が目安とされます。実際の見込みは、処方を受ける際に確認することになります。
どの医院でも扱っていますか
扱う製品は医院によって違います。特定の製品を希望する場合は、事前に確認しておくほうが確実です。ただ、状態によっては別の方法が向く場合もあるため、製品を先に決めてから探すより、相談したうえで決めるほうが無理がありません。
通販で買えますか
公式ページには、「歯科医師により診査後に家庭内で使用します」「口腔診断後、すぐに処方できる」といった記載があります。診査や診断を経て処方されることを前提とした製品として案内されている、というのが公式の記載から読み取れる内容です。
まとめ
オパールエッセンスは1つの製品名ではなく、製品群の名前です。日本の公式サイトには、自宅で使うものが2種類、医院で使うものが1種類、両方を組み合わせるキットが1種類掲載されています。
自宅用のなかでも成分が違います。オパールエッセンス10%は過酸化尿素10%、オパールエッセンスGoは過酸化水素6%です。医院用のBOOSTは過酸化水素35%(混合前の濃度)と記載されています。
使用時間については、Goが1日90分・連続10日間、BOOSTが1日15〜20分を最大3セットまでと記載されています。一方、オパールエッセンス10%の公式ページには記載がありません。ここは処方を受ける歯科医院で確認する項目になります。
また、日本と米国では公式サイトに掲載されている製品の範囲が違います。海外の情報にある濃度の展開が、そのまま日本で選べるわけではありません。
いずれの製品も、公式ページでは診査や診断を経て処方されることを前提として案内されています。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

