医院で受けるホワイトニングの時間には、いくつもの数字が出てきます。30分、1時間半、あるいは「1〜2週間に1回で3〜5回」。数字は並んでいるのに、予定表のどこに何時間の枠を取ればよいのかは決まりません。
理由は単純で、「時間」という言葉が4つのものを指しているためです。混ざったまま読むと、自分に必要な数字がどれか分からなくなります。
そして、予定を組むという目的から見ると、もうひとつ押さえておくことがあります。確保すべき時間は、当日の枠だけではありません。
「時間」が指すものは4つある
まず、4つを分けます。
| 何の時間か | 目安 |
|---|---|
| ①当日に確保する時間 | 初回で90分程度 |
| ②薬剤を当てている時間 | そのうち45〜60分(2〜3セットに分ける) |
| ③目標に届くまでの期間 | 1〜2週間に1回で3〜5回、数週間〜1ヶ月半 |
| ④白さが持つ期間 | 数ヶ月〜半年程度 |
予定を組むために必要なのは①です。②はその内訳にあたります。
③についてはホワイトニングの頻度に、④を含む全体像はオフィスホワイトニングとはにまとめました。ここでは①と②を見ていきます。
初回の来院は90分程度 ― 内訳を見る
初回に確保する時間は90分程度が目安です。ただ、この90分がまるごと施術というわけではありません。内訳は次のようになります。
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 問診・状態の確認 | 現在の状態、これまでの経過、気になっている点 |
| 色の確認 | 開始時の色を記録します |
| 歯面の清掃 | 表面に付いた着色を落とします |
| 歯ぐきの保護 | 薬剤が触れないように覆います |
| 薬剤の塗布と作用 | 45〜60分。2〜3セットに分けます |
| 確認・説明 | 施術後の色の確認と、当日の注意点 |
施術そのものは45〜60分で、残りは前後の工程です。この配分を知っておくと、予定の入れ方が変わります。90分を「ずっと薬剤を当てている時間」だと思っていると、枠の取り方も窮屈になります。
なお、時間には幅があります。歯面の状態によって清掃に時間がかかる場合もありますし、確認する項目が多ければその分だけ延びます。予約の際に、初回に確保しておく時間を聞いておくのが確実です。
当日の流れそのものについては歯医者のホワイトニングは何回通う?にまとめています。
2回目以降が短くなる理由
2回目以降の来院は、初回より短くなることが多くなります。ここには理由があります。
初回にしかない準備工程が省けるためです。
- 問診は、前回からの変化の確認だけで済みます
- 色の確認は、前回との比較になります
- 歯面の清掃は、状態によって行うかどうかが変わります
一方で、薬剤の塗布と作用にかかる45〜60分は変わりません。ここは毎回同じ工程を踏むためです。
つまり、短くなるのは前後の部分であって、施術そのものではありません。2回目以降であっても、45〜60分は動かないと考えておきます。そこに前後の工程が加わるため、下限が45〜60分で、そこからどれだけ上乗せされるかは医院と状態によって変わる、という見方です。
どれくらい短くなるかは、初回のときに聞いておくのが確実です。ここが分かると、2回目以降の予約を昼休みや業務の合間に入れられるかどうかを判断できます。予定の詰まった時期に通う場合、この差は小さくありません。
なぜ1回で長く当てずに、分けて重ねるのか
1回の来院で、薬剤を2〜3回に分けて塗り直す形が一般的です。ここで多くの人が考えるのが、「まとめて長く当てれば、1回で終わるのではないか」という発想でしょう。
結論から書くと、そうはなりません。
薬剤の濃度と作用時間は、組み合わせで設計されています。時間を延ばした分だけ変化が大きくなる、という関係ではありません。一定の時間を過ぎると、それ以上当て続けても得られるものが増えにくくなります。
セットに分けているのは、薬剤を新しくしながら重ねるためです。使い続けた薬剤をそのまま置いておくより、新しくして重ねるほうが工程として理にかなっています。
そして、同じ理屈が回数にも当てはまります。1回の来院を長くしても、通院の回数は減りません。1回で分解できる色素の量には限りがあり、間隔をあけて重ねることで残る白さが積み上がっていく、という構造だからです。この点はオフィスホワイトニングとはで詳しく扱いました。
忙しい時期に短期間で終わらせたい場合も同じです。時間の使い方で回数を圧縮することはできないと考えておくほうが、計画は崩れにくくなります。
確保すべき時間は、当日の90分だけではない
ここが、予定を組むという目的にとってもっとも実際的な部分です。
施術が終わったあとにも、時間が続きます。
| 施術後に続くもの | 時間の目安 |
|---|---|
| 色が落ち着くまで | 数時間〜数日 |
| 飲食の制限 | 24〜48時間程度 |
| しみる感覚が出る場合 | 当日から翌日に出やすく、24〜48時間程度 |
施術直後は、光の乱反射と歯の乾燥によって実際より白く見える状態にあります。この見え方は数時間から数日かけて落ち着きます。仕組みはホワイトニングの仕組みに、直後の色で判断しないという点はホワイトニングの失敗と呼ばれるものにまとめました。
飲食の制限は24〜48時間程度が目安です。この時間帯に会食や打ち合わせが入っていると、選べるものが限られます。制限の理由と内容はホワイトニング後の食事で扱いました。
しみる感覚が出る場合もあります。当日から翌日にかけて出やすく、24〜48時間程度でおさまることが多いとされます。仕組みと対処はホワイトニングの知覚過敏にまとめています。
つまり、予定表に入れるのは90分の枠だけではありません。施術の日と、その翌日までを一緒に見ることになります。
ここから、時間帯の選び方も出てきます。予約の時間帯を夕方に寄せると、制限にかかる食事の回数が減ります。その日の夕食が主な対象になり、そのあとは就寝までの時間で消化できるためです。逆に午前中に受けると、その日の昼食と夕食の両方が制限の中に入ります。
大事な予定がある場合の逆算についてはブライダルホワイトニングで扱いました。式に限らず、写真を撮る日や人前に出る予定がある場合に同じ考え方が使えます。
まとまった枠が取れない場合 ― 自宅で行う方法との比べ方
ここまでで、時間の使い方では回数を圧縮できないことを見ました。では、通院の枠そのものを取りにくい場合はどうなるか。ここで自宅で行う方法との比較が意味を持ちます。
2つを時間の観点で並べると、次のようになります。
| 1回あたり | 全体の回数・日数 | 時間の性質 | |
|---|---|---|---|
| 医院で行う方法 | 初回90分程度、2回目以降は短くなる | 3〜5回を1〜2週間に1回 | まとまった枠+移動+予約の調整 |
| 自宅で行う方法 | 1日2時間程度 | 変化を感じるまで2週間程度、目標まで数週間〜数ヶ月 | 毎日の枠。移動も予約も不要 |
時間の総量だけを比べると、自宅で行う方法のほうが長くなります。2週間続けるだけでも、装着している時間の合計は通院の合計を上回ります。
ところが、取りにくいのは総量ではなく「まとまった枠」のほうです。90分の枠を平日に3〜5回、しかも1〜2週間おきに確保する。移動の時間も要る。予定が動けば取り直す。この手間は、時間の長さとは別に効いてきます。
一方、自宅で行う方法の2時間は、生活のなかに置くものです。移動も予約もありません。ただし飲食を挟まない2時間を毎日という条件がつきます。
つまり、この2つは時間の総量ではなく、時間の置き場所が違うということになります。どちらが軽いかは、平日にまとまった枠を取れるかどうかで分かれます。自宅で行う方法の時間の使い方はホームホワイトニングとはに、両方を組み合わせる形はデュアルホワイトニングとはにまとめました。方法の選び方の手順はホワイトニングのおすすめのほうです。
費用と時間の関係
費用は、一般的な目安として1回2万円から5万円程度です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
ここで押さえておきたいのは、1回の時間が長いほど費用が高い、という関係ではないという点です。総額に効いてくるのは、目標に届くまでに何回かかるかのほうです。
前の節で見たとおり、1回の来院を長くしても回数は減りません。逆に言えば、時間の使い方では総額を動かせないということでもあります。費用の内訳はオフィスホワイトニングの費用に、全体像はホワイトニングの値段にまとめました。
自分の場合に何回くらいかかりそうかは、現在の状態と目標を見てもらうと具体的になります。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
予定を組むときに確認すること
予約の前に確認しておくと、予定が崩れにくくなります。
- 初回に確保する時間。 医院や状態によって幅があります
- 2回目以降の時間。 短くなる分がどれくらいかを聞いておきます
- 通う間隔と回数の見込み。 1〜2週間に1回で3〜5回が目安です
- 施術後の制限が、その週の予定にかからないか。 会食や人前に出る予定を先に確認します
- 大事な予定がある場合の開始時期。 そこから逆算します
このうち見落とされやすいのが4番目です。当日の枠だけを見て予約すると、翌日の予定で困ることがあります。
間隔の設計はホワイトニングの頻度に、期日からの逆算はブライダルホワイトニングにまとめています。
通える曜日と時間、それに予定が入っている日を伝えると、進め方が具体的に組めます。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
オフィスホワイトニングの時間に関するよくある質問
昼休みに受けられますか
施術そのものは45〜60分ですが、初回は前後の工程を含めて90分程度を見ておきます。移動を含めると、昼休みだけでは足りない場合が多くなります。加えて、施術後は飲食の制限がかかるため、昼食をどうするかという問題も出てきます。2回目以降で時間が短くなる分と合わせて、実際の枠を医院に確認するのが確実です。
1回で長く受ければ回数を減らせますか
減りません。薬剤の濃度と作用時間は組み合わせで設計されており、時間を延ばした分だけ変化が大きくなるという関係ではないためです。1回で分解できる色素の量には限りがあり、間隔をあけて重ねることで白さが積み上がります。短期間で終わらせたい場合も、時間の使い方ではなく開始時期のほうを早めることになります。
施術のあとすぐ仕事に戻れますか
施術そのものが終われば、日常の行動に制限はかかりません。ただし、飲食については24〜48時間程度の制限があります。また、しみる感覚が出る場合もあり、当日から翌日にかけて出やすい部類です。会食や長時間の打ち合わせが入っている日は、その点も含めて予定を組んでおきます。
2回目以降は何分くらいですか
初回より短くなることが多いものの、薬剤の塗布と作用にかかる45〜60分は変わりません。短くなるのは問診や清掃といった前後の工程です。どれくらい短くなるかは医院や状態によって違うため、初回のときに聞いておくと予定が立てやすくなります。
まとめ
オフィスホワイトニングの「時間」には4つが混ざっています。当日に確保する時間、薬剤を当てている時間、目標に届くまでの期間、白さが持つ期間です。予定を組むために必要なのは、1つ目になります。
初回は90分程度が目安で、そのうち施術そのものは45〜60分。残りは問診、色の確認、清掃、保護といった前後の工程です。2回目以降が短くなるのは、この前後の部分が省けるためで、施術の時間は変わりません。
そして、1回で長く受けても通院回数は減りません。薬剤の濃度と作用時間は組み合わせで設計されており、時間を延ばした分だけ変化が大きくなるという関係ではないためです。
最後に、確保すべき時間は当日の90分だけではありません。色が落ち着くまで数時間から数日、飲食の制限が24〜48時間程度、しみる感覚が出る場合は当日から翌日。施術の日と翌日までを一緒に予定表で見ておくと、あとで困りません。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

