式の準備は同時にいくつも動きます。会場、ドレス、写真、招待状。その中にホワイトニングを差し込むとなると、どこに入れればいいのか決めにくいものです。
ここで押さえておきたいことが2つあります。ひとつは、逆算の起点が式当日とは限らないこと。もうひとつは、仕上げを式の直前に置かないほうがよいことです。この2つが決まると、他の準備と並べて計画できます。
逆算の起点は式当日とは限らない
まず、どこから逆算するかです。
式当日を起点に考えている方が多いのですが、前撮りがある場合はそちらが先に来ます。前撮りは式の2〜3ヶ月前に行われることが多く、写真として長く残るものです。そこに間に合わせる必要があるなら、起点は式当日ではなく前撮りの日です。
この2〜3ヶ月の差は小さくありません。式当日から逆算して「3ヶ月前に始めれば十分」と考えていたら、前撮りの時点ではまだ途中、ということが起こります。
起点になりうる予定を並べてみてください。
- 前撮り
- フォトウェディング
- 両家の顔合わせ
- 式当日
- 二次会
このうち、もっとも早い予定が起点です。逆に、写真の予定が式当日だけであれば、計画はシンプルになります。
まずは自分の予定表を確認するところからです。
仕上げを式の直前に置かない
次に、いつ終えるかです。
「間に合わせる」という発想でいると、仕上げを予定の直前に置きたくなります。ところが直前に施術を入れると、3つのことが重なります。
①施術直後の色は判断の基準にならない
薬剤を使った直後の歯は、実際の変化より白く見えます。エナメル質の表層で光が乱反射することと、施術中に歯が乾いた状態になることによるものです。
この上乗せ分は、数時間から数日のうちに落ち着きます。つまり直後の色と、数日後の色は違います。
前日に施術を受けると、当日には落ち着き始めた状態です。それ自体は問題ではありませんが、落ち着いたあとの色を確認する時間がないという点が問題です。想定と違っても、調整の余地がありません。この仕組みはホワイトニングの仕組みは2つあるで扱っています。
②施術後は着色を受けやすい
薬剤を使ったあとの歯は、表面を保護している膜が一時的に失われた状態になります。この間は色素が付きやすく、医院での施術後は24〜48時間程度が目安とされています。
ここで問題になるのが、式の前後に入っている食事の予定です。前日の親族との会食、当日の食事、二次会。直前に施術を入れると、これらが制限期間にぶつかります。せっかくの席で飲食を気にすることになりますし、気にせず食べれば着色が残ります。
制限の内容はホワイトニング後の食事は理由で判断できるで扱っています。
③しみる感覚が出ることがある
薬剤の作用にともなって、冷たいものがしみる感覚が出ることがあります。施術当日から翌日に出やすく、24〜48時間程度で落ち着くとされています。
多くは一過性ですが、式当日にこの状態だと、それだけで負担になります。長い一日ですし、飲食の場面も多くあります。仕組みと対処はホワイトニングの知覚過敏は歯が傷んだのではないで扱っています。
仕上げは1〜2週間前に
以上から導けるのは、仕上げを予定の1〜2週間前に完了させ、直前は空けておくという設計です。
この期間があれば、色が落ち着いたあとの状態を確認できます。制限期間も食事の予定と重なりません。しみる感覚が出ても収まる時間があります。そして、想定と違った場合に調整する余地も残ります。
方法別の逆算 ― いつ動き出すか
仕上げの時期が決まれば、そこから開始時期を逆算できます。
どの方法を選んでも、最初に共通の準備があります。口の中の検査、必要であれば治療、そしてクリーニング。自宅で行う方法を選ぶ場合は、マウスピースの作製に数日から1週間程度かかります。
自宅で行う方法を含む場合 ― 3ヶ月前
自宅で行う方法は、変化を感じるまでに2週間程度、目標に届くまでには数週間から数ヶ月かかります。
準備に1週間程度、目標到達までに2ヶ月程度をみて、仕上げを1〜2週間前に置く。そこから逆算した予定の3ヶ月前が、動き出しの目安です。
医院で行う方法を中心にする場合 ― 2ヶ月前
医院での施術は、目標に届くまでに3〜5回かかることが一般的です。間隔を1〜2週間あけて進めるため、数週間から1ヶ月半程度かかります。
これに準備と仕上げの余白を足した予定の2ヶ月前が目安になります。
進め方の詳細はオフィスホワイトニングとは?とホームホワイトニングとは?で扱っています。
治療が必要な場合はさらに前倒し
検査で虫歯や歯周病が見つかると、治療が先です。この期間は状態によるため、一律には言えません。
とくに気をつけたいのが、前歯に詰め物や被せ物がある場合です。人工物は薬剤では明るくならないため、最終的な色合わせはホワイトニングのあとに行います。この順番を守らないと、あとから作り直しが生じます。詳しくは虫歯があるとホワイトニングはできない?で扱っています。
治療が入るかどうかは診てみないと分かりません。日程が決まっているなら、早めに口の中を確認してもらうほうが計画を立てやすくなります。
なお、ここに挙げた期間はいずれも目安です。もとの歯の色や目標によって変わります。
式のあとまで考えると計画が変わる
もうひとつ、計画に入れておきたい視点があります。写真は式のあとも残りますが、色は時間とともに戻ります。
持続の目安は、医院で行う方法が数ヶ月から半年程度、自宅で行う方法が半年から1年程度とされています。
つまり、式に合わせて一度きりで終える計画と、その後も保っていく計画では、組み方が変わります。
一度きりであれば、式に照準を合わせるだけで済みます。その後も保ちたいなら、維持を含めた計画が要ります。自宅で行う方法はマウスピースが手元に残るため、あとから薬剤を追加して再開しやすいという違いがあります。
どちらにするかを最初に決めておくと、方法の選択そのものが変わります。間隔の考え方はホワイトニングの頻度は2段階で変わるで、方法の選び方はホワイトニングのおすすめはどれ?で扱っています。
予定どおりに進まなかった場合
式の準備は、計画どおりに進まないことのほうが多いものです。ホワイトニングについても、開始が遅れる、通院の予定が飛ぶ、装着が続かないといったことが起こります。
間に合わないと分かった時点で取れる選択肢を、先に知っておくと落ち着いて判断できます。
目標の水準を調整する。 どこまで白くするかを下げれば、必要な回数は減ります。始める前に決めた目標にこだわるより、残り期間で届く範囲に設定し直すほうが現実的です。
範囲を絞る。 笑ったときに見える範囲だけに対象を絞ると、その分だけ短縮できます。写真に写る部分がどこまでかを確認して決めます。
進め方を組み替える。 自宅で行う方法で始めたものの時間が足りない場合、医院での施術を加えるという選択があります。1回あたりの変化が大きいため、残り期間での到達点が変わります。ただし費用も変わるので、そこも含めて相談します。
仕上げの時期を動かさない。 ここは崩さないほうがよい部分です。遅れを取り戻そうとして直前まで詰め込むと、先ほどの3つの問題がそのまま起きます。削るなら目標や範囲のほうで、期間の余白は残すという順番です。
いずれも自己判断で進めず、残り期間を伝えて相談してください。何回できるか、どこまで届きそうかは、状態を見ないと決まりません。
2人で受ける場合
パートナーと一緒に受ける場合、押さえておきたい点があります。同じ日に始めても、同じ日に終わるとは限らないということです。
もとの歯の色が違えば、目標に届くまでの期間も変わります。色が濃いほうは回数が必要で、その分だけ時間がかかります。
片方に治療が必要な場合も、そこで差が出ます。治療の期間がそのまま加わるためです。
したがって、遅いほうに合わせて起点を決めるのが現実的です。早く終わったほうは維持の段階に入るだけなので、待つ形になっても問題は起きません。逆に、早いほうに合わせると片方が間に合わなくなります。
2人分の見込みは、一緒に相談するとまとめて確認できます。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
費用の見込み
費用の目安を挙げます。医院で行う施術は1回2万〜5万円程度です。自宅で行う方法は、マウスピースの作製と初回分の薬剤を合わせて2万〜5万円程度が一般的な目安とされています。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
式の準備は、複数の支出が同時に動く時期です。ホワイトニングも1回の金額ではなく、目標に届くまでの総額で見込んでおくと、あとから膨らむ感覚になりません。2人分になる場合はその分も加えて考えます。
総額の見方はホワイトニングの値段はいくら?で、抑える方法はホワイトニングを安く受けたいで扱っています。
自分たちの日程と目標で、いつ始めればよいかは相談すると具体的になります。オフィスホワイトニングの詳細はこちら
ブライダルホワイトニングに関するよくある質問
式まで1ヶ月しかありませんが間に合いますか
医院で行う方法であれば、1ヶ月でも複数回の施術を受けられます。ただし目標の白さに届くかどうかは、もとの色と目標によります。また、仕上げから式まで1〜2週間空けることを考えると、実質的に使える期間はさらに短くなります。まず現在地と目標を確認して、届く範囲を把握するところから始めます。
前日や当日に受けることはできますか
受けること自体は可能な場合があります。ただし、直後の色は数日で落ち着くため確認の時間が取れず、施術後は着色を受けやすい状態で当日の食事を迎えることになります。しみる感覚が出る可能性もあります。日程に余裕があるなら、直前は空けておくほうが安心です。
式の直前に色が戻ってしまいませんか
数ヶ月単位で見れば色は戻っていきますが、1〜2週間で目に見えて変わるものではありません。仕上げを1〜2週間前に置いても、式当日に大きく戻っているということは考えにくい範囲です。むしろ直前に置くことで生じる問題のほうが実務的には大きくなります。
男性も受けられますか
受けられます。方法や進め方に違いはありません。2人で受ける場合は、もとの歯の色によって必要な期間が変わるため、遅いほうに合わせて起点を決めます。
まとめ
ブライダルホワイトニングで最初に決めるのは、逆算の起点です。前撮りがあればそちらが先に来るため、もっとも早い写真の予定を起点にします。
次に決めるのが、いつ終えるかです。仕上げを直前に置くと、色が落ち着いたあとの確認ができず、着色を受けやすい時期に食事の予定が重なり、しみる感覚が出る可能性もあります。仕上げは1〜2週間前に完了させ、直前は空けておく設計が無理のない形になります。
ここから逆算すると、自宅で行う方法を含むなら3ヶ月前、医院での施術を中心にするなら2ヶ月前が動き出しの目安です。治療が必要な場合はさらに前倒しになるため、日程が決まっているなら早めに口の中を確認してもらってください。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

